横浜赤レンガ倉庫前の真岡市特設ステージの様子(ヨコハマストロベリーフェスティバル)

ヨコハマストロベリーフェスティバル2019

ヨコハマストロベリーフェスティバル2019
主催 横浜赤レンガ倉庫(横浜赤レンガ・横浜市芸術文化振興財団)
日時 2019年2月1日(金)- 2月11日(月祝)
平日 11:00-18:00 土日祝日 10:00-18:00
場所 横浜赤レンガ倉庫
交通 馬車道駅(横浜高速鉄道みなとみらい線)歩6分

 赤レンガ倉庫には1号館と2号館がありまして、小さい方の1号館は横浜市が自力で、2号館は民間で修復したものです。2号館の運営は「横浜赤レンガ」という資本金約21億円という財務強固な会社でして、各社さんのサイトを拝見しますと、大株主は当初はキリンホールディングス、現在は三菱商事グループ会社となっています。
 
 恐らく前代未聞の歴史的建造物の修復には新築の10倍くらいのカネがつぎ込まれていることでしょうから、その見返りとしてぼったくり駐車場と2号館の商業施設用途の運営権を握ることに成功しているものと思っておりますが、文句を言いたいけれども文句を言わせる隙が見つからない見事な超絶集客力であります。会場建物には入ろうと思えば入れるのですが、スイーツを買うためには建物外に溢れ連なる長い列に小一時間並ばなくてはならない状況です。
 
 
ヨコハマストロベリーフェスティバルの様子(横浜レンガ倉庫)
 さて、作付け面積、出荷量ともにダントツ1位で一時は日本のイチゴの実に3分の1を占めた栃木県生まれの「とちおとめ」。なぜ最強のイチゴとなり得たのか、あまりよくわかっていませんでしたが、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構のウェブサイトに「イチゴ品種育成系譜図」(http://www.naro.affrc.go.jp/org/narc/evotree/tree_view/strawberry/index.html)というありがたいページがありました。パソコンで見ている方は、品種名にマウスホバーするとその系統が一目で分かるようになっています。
 
 競馬を観る人ならご存知と思いますが、「すべてのサラブレッドは、その親をさかのぼると、3頭の馬に辿り着く」とされています。これと同じように、日本のイチゴ品種は、その親をさかのぼると、「ザサン」、「宮崎」、「ゼネラルシャンジー」の3品種に辿りつくのであります。
 
 ただ例外はありまして、例えば「桃薫」のような野生種と交雑させた品種もありますが、色が白っぽかったりして一般的とは言えないようで、自分も見たことがありません。

 あとは、日本のイチゴ市場を席巻した大ヒット品種に連なる「系511」-「栃の峰」-「とちおとめ」の系統ですが、その「系511」と呼ばれる品種改良のための品種がカギとなっているようで、その親を辿りますと、「Florida69-266」というのが片親となっています。他の品種については大抵日本語または日本語+数字の名称が付いており、かつその親の品種も明らかにされていますが、「Florida69-266」は何モノなのがが示されていません
 
 要するに「Florida69-266」なるイチゴの出自を説明したくもないし知られたくもない(笑)ということのようです。今でも栃木県の農業試験場さんが「Florida69-266」を持っているのかどうかは分かりませんが、「実が大きい」「表面の艶がいい」というような文献が見られることと、その名称から、恐らくアメリカ合衆国フロリダ州の研究機関かバイオ企業から「おすそ分け」して貰ったものだと推測します。 

 Florida 69-266 ━┓
   ‥━ 麗紅 ━┻━ 系511 ━┳━ 栃の峰 ━┳━ とちおとめ
         ‥━ 女峰 ━━┛      ┃
    ‥━ とよのか ━┻━━━━ 久留米49号 ┛
イチゴ新品種「栃の峰」について – 植木 長 川里 赤木 高野 1993, イチゴ品種育成系譜図 – 農業・食品産業技術総合研究機構 ほか

  
 そのような「得体の知れないイチゴ」はそれなりのリスク(遺伝子組み換えとか放射線被曝させての突然変異発生誘発で得られた品種である可能性などの)があります。にも関わらず栃木県のイチゴの品種改良に用いられたのは、他産地との競争に追われる中での、粒の大きさの安定や見た目などの改良などに「手詰まり感」や「進まない焦り」があったのだと想像しますが、いずれにしましても、結果として大人気品種「とちおとめ」を生み出すに至った優秀な親品種だったと言えるかと思います。
 
 栃木県生まれの「とちおとめ」に敗れた同年代の他県生まれのイチゴには、いずれも「Florida69-266」の血が入っていないのであります。これが勝負の分かれ目になったと言えましょう(注:当サイトの主観がめちゃくちゃ含まれています 笑)。

 では栃木県はこのまま独り勝ちで「とちおとめ」を作り続ければよしと言えるかといえばさにあらずでして、いわゆる品種登録後の「独占栽培権」の期限が切れて他県も栽培するようになり、さらには勝手に韓国に持ち出されて(笑)栽培され好評、輸出して儲けるどころか逆に安い韓国産とちおとめがこっそりとケーキ用に日本に逆輸入という有様で、付加価値の高い新品種の開発や産地ブランドの宣伝の競争は激しくなるのであります。
 
 ということで、冗長な駄文をすっ飛ばしてスクロールしてきた皆様お待たせいたしました。そのような背景で真岡市(栃木県)が2018年に登場させたのが、「もおか “いちご” チアリーダー」なのでありました。
 
もおかいちごチアリーダーの福田実由さん(ヨコハマストロベリーフェスティバル)
 もおか”いちご”チアリーダー 福田実由さん
 
 真岡市には既に商工観光団体主体の「ミスコットン」が存在していますが、「チアリーダー」はそのようないわゆる観光大使(アンバサダー)ではありませんで、市役所が主体となり農業団体も加わって主催するもので、その目的は、真岡市のシティプロモーション、真岡市産のイチゴとイチゴを使用した地場製品の販促支援、最終的に「全国いちごサミットinもおか2020」の成功に繋げることにあります。
 
 
真岡市をPRする真岡市長の石坂真一氏 右は「もおかいちごチアリーダー」福田実由さん(横浜ストロベリーフェスティバル)
 ここ赤レンガ倉庫前に真岡市専用の特設ステージを設置し、市長直々の真岡市のPRと豪華絢爛、気合入りまくりのご様子ですが、もちろんチアリーダーさんもしっかりと「日本一のいちごの街」をアピールされるのであります。
 
 

 なお、続くステージでは栃木県立真岡北陵高校の食品科学同好会さんがPRしておられましたが、同同好会に属する生徒さんが開発したスイーツが商品化されており、ここストロベリーフェスティバルでも販売されます。
 
 
自主開発したいちごスイーツをPRする真岡北陵高校食品科学同好会の皆さん(ヨコハマストロベリーフェスティバル 撮影掲載の承諾をいただいています)
 メディア出演も既にこなしておられるようで、実に安定したMCでありました。見事であります。(ご承諾を得て撮影掲載しています。)
 
 
自主開発したいちごスイーツをPRする真岡北陵高校食品科学同好会の皆さん(ヨコハマストロベリーフェスティバル 撮影掲載の承諾をいただいています)
 男子が1名おられるのを見た司会者さんから不意にインタビューを求められましたが、アドリブでもしっかりと受け答えしておられます。真岡市の将来は明るそうであります。なお、男子がお持ちのが製品化され委託製造されている「いちごメロンパン」、その向かって右側女子がお持ちのが手造りで同好会出展イベント限定販売の「乙女杏仁」です。狙いは定まりました!
 
 
もおかいちごチアリーダー(真岡市)の福田実由さん(ヨコハマストロベリーフェスティバル)
 公式サイトによりますと、チアリーダーさんのお衣裳の制作も高校生によるものとなっていまして(宇都宮短期大学付属高校生活教養科)、平成末期の現代の高校生の創造力と実行力にまたしても圧倒された次第です。意匠から設計から型紙出力までコンピュータ化された制作工程の進歩もまた感じることができるのであります。なお、お帽子スカーフ手袋は既製品のコーディネートであると推測します(もし違ったら申し訳ありません)。
 
 
もおかいちごチアリーダー(真岡市)の尾坂泰佳さんと高久真実さん(有楽町駅前)
 もおか”いちご”チアリーダー 尾坂泰佳さん 高久真実さん
 
 初代となる2018年選出のチアリーダーは3名体制で、ほかに上の写真のお二人がおられ、先月に有楽町駅前で行われたPRイベントで東京進出を果たされています。
 
 
野口いちご園(真岡市)の「とちひめ」と「スカイベリー」(もおか“いちご”フェスタ in 有楽町)
 そこで売られていたのがこちら、左が「とちひめ」、右が「スカイベリー」です。「とちひめ」は「とちおとめ」と同じ両親から生まれた妹分で、「潰れやすくて輸送に向かないため流通しない」(真岡市の野口いちご園さん)とのことで、出店イベント以外での入手が難しく貴重です。見かけたら迷わずゲットいたしましょう。先端から根元まで、外側から中心まで均等に赤く甘く、自分が食べたイチゴ史上最強の甘さでありまして、事実上、「いちご狩り」と「道の駅」の専用品種となっている模様です。
 
 
野口いちご園(真岡市)の「とちひめ」(もおか“いちご”フェスタ in 有楽町)
 その「とちひめ」も、右側の馬鹿でかくても粒ぞろいで色艶美しい「スカイベリー」も、「系511」-「栃の峰」の子孫でして、つまりいずれも「Florida69-266」の血が入っているのであります。
 
 
福田実由さんは「もおかいちごチアリーダー」として横浜赤レンガ倉庫前で真岡市(栃木県)をPR(ヨコハマストロベリーフェスティバル)
 ということで、早速真岡市のブース前の列に並んで、「乙女杏仁」をゲットしたいと思います。
 
 が、
 
 
真岡北陵高校が開発した「いちごメロンパン」(横浜ストロベリーフェスティバル)
 何と! 一つ前の客で売り切れであります。無念! しかしすかさず「いちごメロンパン」をゲット! ギリギリでイチゴも付いてきました!